米国の石油備蓄、1983年以来の最低水準に

米国の石油備蓄は3億1,140万バレルまで減少し、1983年3月以来の最低水準となった。

米国の石油備蓄、1983年以来の最低水準に

1971年、米国がドルと金の交換制度を停止すると、世界の石油取引がドルの重要性をますます支えるようになった。原油の取引は主にドル建てで行われ、産油国は得た収益の一部を米国の資産に投資した。こうして「ペトロダラー」と呼ばれる仕組みが生まれた。

ただし、かつての金本位制のように、ドルが正式に石油によって裏付けられていたわけではない。石油取引がドルに対する世界的な需要を高め、その支配的な地位の確立を後押ししたのである。

現在、別の動きが注目を集めている。米エネルギー省の最新データによると、戦略石油備蓄(SPR)は3億1,140万バレルまで減少した。わずか1週間で約510万バレルが減り、1983年3月以来の最低水準となった。

これは、米国の石油が枯渇しつつあることを意味するものではない。戦略石油備蓄は緊急時に備えたものであり、今回の減少は、合意に基づく1億7,200万バレルの放出によるものだ。原油は交換制度を通じて企業に供給され、将来的には追加分とともに返却される予定となっている。

それでも、減少の規模は大きい。2月末に米国とイスラエル、イランの間で戦争が始まって以来、備蓄量は1億404万バレル減少した。7月10日時点の政府備蓄と民間在庫の合計は7億2,620万バレルで、1984年以来の最低水準となっている。

中東情勢はいまだ収束には程遠い。攻撃は続いており、ホルムズ海峡を通過するタンカーの航行も制限されている。

これがより深刻な石油危機の始まりなのか、それとも戦争と計画的な備蓄放出による一時的な供給不足なのかを、現時点で判断するのは難しい。ただ一つ確かなのは、米国の安全余力が大幅に縮小しているということだ。

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