チェコ、Polymarketへのアクセスを遮断へ
チェコ政府はPolymarketを違法なギャンブルサービスと認定し、国内でのアクセス遮断を命じた。
チェコ政府は、Polymarketを違法なギャンブルサービスと認定し、国内からのアクセスを遮断する方針を明らかにした。財務省は同プラットフォームを無許可のオンラインギャンブルサイト一覧に追加しており、インターネットサービスプロバイダー(ISP)には15日以内にアクセスを制限するよう求めている。同省が管理するブラックリストには、すでに数千件のウェブサイトが登録されている。
チェコ当局は、予測市場(プレディクションマーケット)は名称にかかわらず、実質的にはギャンブルと同様の仕組みで運営されていると判断している。また、Polymarketは適切な監督体制の対象外であり、そのことが利用者にとってリスクとなる可能性があると指摘している。
ギャンブル規制研究所(Institute for Gambling Regulation)の所長であるヤン・ジェホラ氏は、合法的なギャンブルでは運営事業者や参加者、不審な賭け行為を当局が監視できると説明する。一方、予測市場では、天候から政治的決定、安全保障に関する出来事まで、ほぼあらゆる事象を対象に取引できるにもかかわらず、同様の監督体制が整っていないという。
ジェホラ氏はさらに、予測市場には現実の出来事へ影響を及ぼそうとする行為や、未公開情報を利用して利益を得ようとするリスクがあると警鐘を鳴らした。こうした懸念は、過去にも地政学的な出来事や安全保障に関連する取引をめぐって指摘されてきた。
Polymarketは、認可を受けた事業者を介さず、ステーブルコイン「USDC」を用いて取引を決済する分散型プラットフォームとして運営されている。この仕組みにより、欧州の規制当局が一般的に採用している監督制度の枠外に位置付けられている。
同研究所によると、ここ数か月でEU加盟国の多くがPolymarketへのアクセスを制限している。7月にはイタリアが同プラットフォームを再びブロック対象サイトに追加し、オランダもPolymarket側の異議申し立てを退けた。同じ月には、欧州証券市場監督機構(ESMA)が、一部のイベント連動型契約について、個人投資家向け販売を制限する既存の規制の対象となる可能性があると警告している。
一方で、すべての国がアクセス遮断という対応を選んでいるわけではない。ジブラルタルは世界で初めて予測市場向けの規制制度を導入し、こうしたプラットフォームにライセンスを付与できる仕組みを整備した。マルタでも同様の制度が検討されている。こうした動きを受け、欧州では予測市場を禁止する国と、適切な規制の下で認可・運営を認めようとする国との間で対応が分かれつつある。この議論は、FIFAワールドカップ関連の予測契約への関心の高まりなどを背景に、市場の取引量が過去最高水準に達する中で進められている。