中国の富豪マイルズ・グオ氏、10億ドル超の詐欺で懲役30年
中国の富豪マイルズ・グオ氏が、10億ドル超の投資詐欺で米国で懲役30年の判決を受けた。
中国の富豪マイルズ・グオ(郭文貴)氏は、10億ドルを超える投資詐欺を行ったとして、米国で懲役30年の判決を言い渡された。裁判所はさらに、約8億8,900万ドル相当の資産の没収も命じた。
グオ氏は、郭文貴(Guo Wengui)の名でも知られ、数十万人に及ぶオンライン支持者から資金を集め、自らが運営する複数の投資プロジェクトへの投資で高い利益を得られると約束していた。これらのプロジェクトには暗号資産(仮想通貨)関連の事業も含まれていた。
その代表的な例が、「Himalaya Exchange」のエコシステムと暗号資産「Himalaya Coin」である。米国司法省によると、この事業は投資家から2億6,200万ドル以上を集めたという。捜査当局は、その資金の一部が高級不動産や高級車などのぜいたく品の購入に充てられたと主張している。
判決言い渡しの際、グオ氏は「中国共産党を打倒するために米国へ来た」と述べた。しかし、アナリサ・トーレス判事は、中国の民主化を支持する人々の信頼を利用し、被害者に生じた経済的損失について最後まで十分な責任を認めなかったと指摘した。
刑事裁判とは別に、米国証券取引委員会(SEC)による民事訴訟も進められている。SECは、グオ氏と顧問のウィリアム・ジェ氏が、「Himalaya Coin」は金によって裏付けられており、損失が発生した場合は補償されると虚偽の説明をして販売したと主張している。また、投資家から集めた資金の一部が高級品の購入に使われたとしている。
この事件は、暗号資産を利用した金融犯罪に対する各国当局の取り締まり強化の一環とみられている。中国の検察当局は、2025年初めから2026年5月までの間に、暗号資産を利用したマネーロンダリングに関与したとして、1,200人以上が起訴されたと発表している。