マラソンCEO「採掘の鍵は自前の電力」
ビットコイン採掘の未来は「エネルギーの自立」にあり――マラソン・デジタルCEO フレッド・ティール氏
マラソン・デジタル・ホールディングス(MARA)のCEO、フレッド・ティール氏は最近のインタビューで、「ビットコイン採掘の未来は自前のエネルギー源を持つことにかかっている」と語った。彼によると、この一歩を踏み出さなければ採掘業者は競争力を失い、業界全体が大きな戦略転換を迫られる可能性があるという。
ティール氏は、現在の暗号資産採掘企業にとって最大の課題はエネルギーコストであると強調した。人工知能(AI)やデータセンターなど他分野での電力需要が急増する中、電力価格は上昇を続けている。このような状況下では、エネルギー供給を自らコントロールすることがもはや「強み」ではなく「必須条件」になりつつある。
マラソン社はすでにこの方針を実践に移している。同社は米国内のシェールガス田付近で、出力25メガワットの自社発電プロジェクトを開始。マラソンが自らの採掘設備に電力を供給するのは初めての試みとなる。さらに、テキサス州で114メガワット規模の風力発電所を取得し、外部の電力供給業者への依存を減らしつつ、運営コストの削減を目指している。
ティール氏は「エネルギーの自立に投資しない企業は取り残される」と警鐘を鳴らす。従来のように送電網から電力を購入するモデルは、需要の高まりとともにますますコスト高・不安定になっているという。今後は自社の発電設備を持つことが、新規参入企業にとっての参入障壁となり、既存大手にとっては長期的な安定性と収益性を保証する鍵になると見ている。
さらにティール氏は、エネルギーの管理はコスト削減だけでなく「事業の安全保障」の観点からも重要だと述べた。暗号資産業界とAI産業の間で競争が激化する中、自前の電力供給源を確保した企業は、ブロック報酬の減少やネットワークコストの上昇があっても収益性を維持できると指摘している。