ロシア、暗号資産法案を修正

ロシア、暗号資産法案を修正。ウォレットアドレスの申告義務を撤廃し、購入を正式に認める方針。

ロシア、暗号資産法案を修正

ロシアでは、新たな暗号資産(仮想通貨)規制の導入が目前に迫っている。国家院(下院)の金融市場委員会は暗号資産法案の最終案を承認し、法案は今後、第2読会に進む予定だ。今回の修正では、最も議論を呼んでいた条項の一つが削除され、暗号資産保有者はウォレットアドレスを申告する必要がなくなった。

改正案では、利用者は保有する暗号資産の残高と取引の流れのみを申告すればよい。ウォレットアドレスの開示義務が撤廃された背景には、従来案は規制が過度であるとして、政治家や業界関係者が数か月にわたり見直しを求めてきた経緯がある。また、改正法案では暗号資産の合法的な購入も明確に認められている。

「デジタル通貨およびデジタル権利に関する法律」と題された法案は、第1読会で340人中327人の議員の賛成を得て可決された。第2読会と第3読会は暫定的に7月21日に予定されている。金融市場委員会のアナトリー・アクサコフ委員長によると、新たな規制は9月1日に施行される見込みだ。

新たな制度では、ロシア国内における暗号資産の発行、取引、保管に関するルールが定められる。暗号資産およびステーブルコインは金融資産として正式に認められ、売買が可能となる一方、国内での決済手段として利用することは引き続き認められない。

これと並行して、ロシア中央銀行も独自の暗号資産規制を準備している。2026年からは、個人投資家が購入できる対象はビットコイン、イーサリアム、そしてステーブルコインのUSDTに限定される。年間購入額の上限は30万ルーブル(4,000米ドル未満相当)となる予定だ。また、取引を始める前には、知識とリスク理解を評価する試験の受験が義務付けられる。追加の規制は11月までに採択される見通しで、完全に規制された暗号資産取引は2027年初頭に開始される予定となっている。

一部の議員は、暗号資産を個人用ウォレットへ出金できるよう法案の修正を求めている。しかし、現行の法案にはその規定は盛り込まれておらず、修正案の支持者は、これでは資産保有者が自らの財産を自由に管理・処分する権利が制限されると主張している。

暗号資産法制の整備は、デジタルルーブルの導入と並行して進められている。ロシア中央銀行は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)であるデジタルルーブルを9月1日に正式導入すると発表した。エリヴィラ・ナビウリナ総裁によれば、システムはすでに運用可能な状態にあり、実証実験に参加する12行すべての銀行が接続を完了している。同日以降、年間売上高が1億2,000万ルーブルを超える大手小売事業者は、デジタルルーブルによる決済を受け付けることが義務付けられる。

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