英国、暗号資産規制を正式決定
FCAが暗号資産市場の最終規制を公表。事業者は2027年2月までにライセンス取得が必要となる。
英国の金融行為監督機構(FCA)は、暗号資産市場を対象とする最終的な規制枠組みを公表した。これにより、デジタル資産関連事業を包括的な監督下に置くための制度整備が完了した。
暗号資産関連事業者は、2026年9月から2027年2月28日までの期間にライセンス申請を行うことができる。新たな規制制度は2027年10月25日に施行される予定だ。
新制度では、暗号資産取引所、カストディ事業者、ステーブルコイン発行体、ステーキングサービス提供事業者をはじめ、暗号資産関連サービスを提供するすべての事業者が、英国で事業を行うためにFCAの認可を取得しなければならない。
規制パッケージには、ライセンス取得の義務化に加え、資本健全性に関する要件や、市場操作およびインサイダー取引を防止するための新たなルールが盛り込まれている。一方で、FCAは業界からの意見を踏まえ、ステーブルコイン発行体に対する一部の資本要件を緩和した。
現在、マネーロンダリング防止(AML)制度に基づく登録を受けている事業者についても、新制度へ自動的に移行することはできない。すべての事業者は改めて認可手続きを受ける必要がある。ただし、一部の企業については経過措置により、一定期間に限って従来の制度の下で事業を継続することが認められる。
FCAは来月から、ライセンス申請を準備する事業者向けの説明会を開催する。7月17日にはオンラインセミナーを実施し、新制度の詳細を説明する予定であり、9月には規制の適用範囲に関する追加ガイドラインを公表する見通しだ。
ステーブルコイン規制については基本方針を維持しつつ、一部の要件が簡素化された。例えば、発行体に求められていた償還需要の予測義務は廃止され、その代わりに準備資産を法定信託で管理することや、新たな資産保管ルールが導入される。また、利用者には一定の償還請求権が保障され、準備資産は必要額を最大5%まで上回る保有が認められる。
FCAは今年後半、分散型金融(DeFi)、分散型台帳技術(DLT)を活用する事業者のオペレーショナル・レジリエンス、さらに金融犯罪対策ガイドラインの見直しについても意見募集を開始する予定だ。
また、運営主体を特定できない、いわゆる「真のDeFi(True DeFi)」については、一律の規制を適用するのではなく、個別の事例ごとに判断する方針を示している。