2件の暗号資産ハッキングに新たな関連性

ブロックチェーン分析により、2件の暗号資産ハッキングで盗まれた資金が同じウォレットへ送金されていたことが判明した。

2件の暗号資産ハッキングに新たな関連性

最近のブロックチェーン分析により、KelpDAOとHumanity Protocolへの大規模なサイバー攻撃には、これまで考えられていた以上に深い関連性がある可能性が浮上した。調査の結果、両事件で盗まれた暗号資産が最終的に同じウォレットへ送金されていたことが確認され、同一の攻撃グループによる犯行だった可能性が一段と高まっている。

2026年4月、KelpDAOは約2億9,200万ドル相当の暗号資産を盗まれる大規模なハッキング被害を受けた。その2か月後にはHumanity Protocolも攻撃を受け、約2,360万ドル相当のイーサリアム(ETH)が流出した。当初から、両事件は北朝鮮と関係があるとされるハッカー集団「Lazarus Group」による犯行ではないかとの見方が示されていた。

今回、その疑いを裏付ける新たな証拠が明らかになった。ブロックチェーンアナリストのSpecter氏によると、両事件で盗まれた資金は最終的に同じウォレットへ集約されていたという。この資金の流れは、共通のマネーロンダリング手法が使われたことを示しており、Lazarus Groupが過去に用いてきた手口と一致している。

調査によれば、攻撃者はHumanity Protocolから盗んだ15,403 ETH(約2,360万ドル相当)をビットコインネットワークへ移し、その後、KelpDAOから流出した資金と統合していた。このような資金洗浄の手法は、長年にわたりLazarus Groupの活動と関連付けられてきた。

一方、Chainalysisの調査では、KelpDAOへの攻撃はEthereumブリッジの脆弱性を悪用して実行され、攻撃者は116,500 rsETHを不正に流出させたことが判明している。ただし、盗まれた資金の一部は凍結に成功しており、プロジェクト側の迅速な対応によって、さらに約9,500万ドルの被害拡大を防ぐことができた。

Humanity Protocolへの攻撃では、異なる手法が用いられた。Quantstampの報告によると、ハッカーはプロジェクトの企業ウォレットへのアクセス権を奪い、不正なHトークンを発行・売却した。その結果、Hトークンの価格は約89%急落し、現在も攻撃者が管理するウォレットには2,100万ドル以上相当のETHが残されている。

この事件は法的な影響を及ぼす可能性もある。米国では現在、凍結された資産の一部を差し押さえるための手続きが進められており、北朝鮮に対する未払いの司法判決の回収を目指す債権者が、その資金の活用を求めている。

今回の2つの事件は、大規模なハッキングから時間が経過した後でも、ブロックチェーン上の取引履歴を追跡することで新たな証拠を発見できることを改めて示している。オンチェーン分析によって、一見すると無関係に見えた2件のサイバー攻撃の間に新たなつながりが確認され、両事件の背後には同一のハッカー集団が存在する可能性がさらに高まった。

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