Toss、ウォン連動型ステーブルコインを検証

Toss、Optimism、Sunnyside Labsがウォン連動型ステーブルコイン向けブロックチェーンを3か月間検証。

Toss、ウォン連動型ステーブルコインを検証

韓国を代表する金融アプリの一つであるTossは、将来的に韓国ウォンに連動するステーブルコインの運用基盤として活用できるブロックチェーン技術の実証実験を開始した。Tossは約3,000万人のユーザーを抱え、決済や送金をはじめ、さまざまな金融サービスを提供している。

同社は、OptimismおよびSunnyside Labsと共同で3か月間の実証プログラムを開始したと発表した。今回の取り組みでは、パブリックブロックチェーンが金融機関に求められる性能や安全性、コンプライアンス要件を満たせるかどうかを検証する。

実証実験では、主に3つの分野を評価する。1つ目は決済処理と、そのプロセスを金融機関が直接管理できるかどうか。2つ目は、本人確認(KYC)およびマネーロンダリング防止(AML)に関する規制への対応である。3つ目は、規制要件を満たしながら取引データの機密性をどのように保護できるかに焦点を当てる。

ブロックチェーン基盤は、Optimismが提供する「OP Stack」を採用する。一方、Sunnyside Labsは機密情報を保護するための「Privacy Boost」を導入する予定だ。一般的なパブリックブロックチェーンでは、取引内容やウォレット残高が他の参加者から閲覧できる場合が多い。Privacy Boostは、金融機関による取引の確認や規制対応を可能にしつつ、機密データを保護することを目的としている。

また、実証では、大量の取引を同時に処理できるかどうかも検証する。これは、大規模な決済サービスで実用化するために欠かせない条件の一つとなる。

現在、Tossは50万を超えるオンラインおよび実店舗の加盟店で利用されている。今回の実証が成功すれば、同社はブロックチェーン技術の活用を自社の金融サービスへ段階的に拡大していく方針だ。

Tossの担当者は、このプロジェクトの目的について、「Ethereumの高いセキュリティと、韓国ウォンを基盤とした金融サービス向けに設計されたシステムを組み合わせたインフラを構築できるかどうかを検証すること」と説明している。また、他のブロックチェーンネットワークとの相互運用性を確保することも重要な目標の一つとしている。

今回の実証は、Optimismが開発するモジュール型レイヤー2技術「OP Stack」を基盤としている。この技術は、Ethereumのメインネット外で取引を処理し、その最終結果のみをブロックチェーン上に記録する仕組みを採用している。これにより、取引コストの削減と処理速度の向上が期待できる。Tossは、このインフラが国内のデジタル決済システムの基盤として活用できるかどうかを検証する。

今回の取り組みは、ブロックチェーン技術の活用が暗号資産の枠を超えて広がりつつあることを示している。近年では、多くの金融機関が次世代決済インフラの一部としてブロックチェーン技術の導入を検討している。こうしたプロジェクトが成功すれば、ブロックチェーンは利用者が意識することなく、日常の金融サービスを支える重要なインフラの一部となる可能性がある。

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