ボリビア、決済システムへのUSDT導入を検討

ボリビアはUSDT導入を検討し、暗号資産市場向けの新たな規制整備を進めている。

ボリビア、決済システムへのUSDT導入を検討

ボリビア政府は、テザー(Tether)が発行するステーブルコイン「USDT」を国内決済システムに組み込む可能性を検討している。政府は、USDTをボリビアーノや米ドルと並ぶ決済手段として利用できるかどうかを評価している段階だ。現在、この計画は技術的な審査が進められているものの、導入に向けた具体的なルールはまだ公表されておらず、USDTも法定通貨として認められてはいない。

ホセ・ガブリエル・エスピノサ経済相は、銀行、デジタルウォレット事業者、決済サービス事業者を対象とした新たな規制の策定が進められていると明らかにした。また、ステーブルコインの導入には、マネーロンダリング対策(AML)の強化も不可欠となる。これは、ボリビアが現在も金融活動作業部会(FATF)のグレーリストに掲載されており、金融システムが国際的な監視下に置かれているためだ。

今回の動きは、暗号資産に対する政府の姿勢が大きく変化していることを示している。2024年6月、ボリビア中央銀行は暗号資産取引に関する規制を緩和し、市場は急速に拡大した。暗号資産取引額は2024年前半の4,650万ドルから、1年後には2億9,400万ドルへと増加。中央銀行によると、規制緩和以降、取引総額は630%増加したという。

暗号資産への関心が高まっている背景には、国内で深刻化する米ドル不足がある。今年、長年維持してきた固定為替制度から変動相場制へ移行したことで、企業や個人は従来の決済手段に代わる新たな選択肢を積極的に求めるようになっている。

こうした変化は、すでに実社会にも表れ始めている。国営エネルギー企業YPFBは、エネルギー輸入の資金調達に暗号資産を活用する方針を発表した。また、4月からは国営銀行Banco Uniónと同銀行のデジタルウォレット「Yasta」が、EFY Financeを通じてUSDTを購入できるサービスを開始し、国際決済や海外送金への利用を可能にしている。さらに、ボリビア中央銀行はエルサルバドルと協力し、暗号資産市場に関する規制の整備を進めている。政府が新たな制度を承認すれば、USDTはボリビアで拡大を続けるデジタル決済エコシステムの重要な一角を担うことになるだろう.

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