民主党、SECの「ペイ・トゥ・プレイ」的対応を批判

民主党は、SECが政治的つながりを理由に暗号資産案件を取り下げ、投資家保護を損なっていると警告している。

民主党、SECの「ペイ・トゥ・プレイ」的対応を批判

米国下院の有力な民主党議員3人が、米証券取引委員会(SEC)の対応を厳しく批判した。彼らは、SECのポール・アトキンス委員長宛ての書簡で、暗号資産(仮想通貨)業界に対する法執行を再開するよう求めている。

書簡に署名したのは、マキシン・ウォーターズ、ショーン・キャステン、ブラッド・シャーマンの各議員だ。3人は、2025年初頭以降、SECが少なくとも十数件の暗号資産関連の執行案件を突然取り下げたと指摘した。その中には、これまで裁判所が規制当局側の主張を認めてきたバイナンス、コインベース、クラーケンに対する訴訟も含まれている。議員らは、こうした方針転換が投資家を危険にさらし、市場の公正性を損なうと批判している。

また、暗号資産業界からドナルド・トランプ米大統領への献金や、業界幹部と大統領周辺人物との金銭的関係にも言及した。彼らによれば、これらの関係と案件取り下げの時期が重なっており、政治的影響力によって規制の手が緩む「ペイ・トゥ・プレイ」の構図を想起させるという。

特に注目されたのが、トロン創設者のジャスティン・サン氏だ。SECは2023年、未登録証券の販売、詐欺、市場操作の疑いで同氏を提訴した。しかし、この調査は昨年2月に一時停止され、その後も停止措置が繰り返し延長されている。民主党議員らは、この案件が放棄されれば、強力な政治的コネクションを持つ人物が責任を免れるという印象を与えかねないと警告する。

議員らは、サン氏に対する手続きを再開するか、実効性のある和解を結ぶよう求めている。さらに、SEC内部でどのように判断が下されたのか、外部からの圧力があったのかを明らかにするため、関連文書や通信記録の開示も要求している。彼らは、現状が規制当局の独立性に対する信頼を大きく損なっていると指摘する。

こうした批判を補強する形で、市民団体パブリック・シチズンの報告書も紹介されている。同団体は、トランプ政権が企業責任を体系的に弱めていると主張する。報告書によれば、トランプ氏の政権復帰以降、166社に関する159件の執行措置が中止または停止され、少なくとも18社が合計31億ドルの制裁金を免れたという。

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