トランプ氏の対イラン発言で市場急落
トランプ氏のイラン発言を受け、市場は急落。原油価格は上昇し、暗号資産も下落した。
ドナルド・トランプ米大統領は、イランに対する追加攻撃の可能性を示唆するとともに、米国とイランの停戦はもはや有効ではないとの認識を示した。この発言を受け、金融市場は即座に反応し、米国株式市場では時価総額5,000億ドル超が失われたほか、原油価格が急騰し、暗号資産(仮想通貨)も下落幅を拡大した。
トランプ大統領は記者団に対し、停戦はすでに成立していないと考えていると述べた。さらに、NATO首脳会議では、米国が「おそらく」その日の夜にもイランへの追加攻撃を実施する可能性があると発言した。これに先立ち、カタールとパキスタンの仲介により、ドーハで行われている米国とイランの間接協議が前向きに進展しているとの報道が出ていた。しかし、トランプ氏の最新の発言は、外交的な解決への期待を大きく後退させる結果となった。
ウォール街では全面的な売りが広がった。S&P500種株価指数は約1%下落し、ナスダック100指数は1.5%、ダウ工業株30種平均は1.3%それぞれ値を下げた。一方、原油価格は約5%上昇し、1バレル=75ドルに迫った。通常は安全資産として買われやすい金も、市場の不透明感が高まる中で約2.5%下落し、およそ4,100ドルから4,030ドルまで値を下げた。
暗号資産市場にも強い売り圧力が及んだ。CoinGlassによると、過去24時間で約12万5,000人の投資家のポジションが清算され、その総額は3億8,500万ドルを超えた。
トランプ氏の発言が市場に大きな混乱をもたらしたのは今回が初めてではない。同氏はここ数か月にわたり、外交政策や関税、国際情勢を巡って相反するメッセージを繰り返し発信し、ときにはわずか数日で立場を変更することもあった。こうした急な方針転換は、株式市場や商品市場、暗号資産市場の価格変動を一段と激しくし、一部の投資家には莫大な利益をもたらす一方で、他の投資家には同規模の損失を与えている。