CLARITY法案の成立確率が低下
トランプ氏がCLARITY法案への支持を再表明したものの、成立確率は40%まで低下した。
ドナルド・トランプ米大統領は、米上院に対し「Digital Asset Market CLARITY Act(CLARITY法案)」の早期可決を改めて呼びかけた。しかし、その後押しにもかかわらず、2026年中に法案が成立する可能性は大きく低下している。
トランプ氏は自身のSNS「Truth Social」への投稿で、米国は暗号資産(仮想通貨)と人工知能(AI)の分野で中国をはじめとする各国に先んじる必要があると強調した。この考えにはシンシア・ラミス上院議員と、米商品先物取引委員会(CFTC)のマイク・セリグ委員長も賛同している。
また、トランプ氏は故リンゼー・グラハム上院議員への追悼の意を込めて法案を可決するよう上院に求めた。グラハム氏は7月11日、心停止のため71歳で死去した。2016年の大統領選ではトランプ氏を厳しく批判していたものの、その後は上院における最も近しい盟友の一人となった。同氏はCLARITY法案に加え、AIや先端技術の安全な発展を促進する法案も積極的に支持しており、こうした制度整備が米国の国際競争力を維持するために不可欠だと主張していた。
一方で、法案審議は依然として難航している。倫理面の問題、利息付きステーブルコインに関する規制、マネーロンダリング対策などを巡り、議員間で意見の隔たりが続いている。また、アンジェラ・アルソブルックス上院議員とエリザベス・ウォーレン上院議員は、公職者による暗号資産の保有や、トランプ一家が関与する暗号資産事業についても懸念を示している。
協議の長期化を受け、予測市場Polymarketでは、CLARITY法案が今年中に成立する確率は40%まで低下した。年初には90%に達すると見込まれていたことを考えると、大幅な後退となる。
上院はすでに休会を終えて審議を再開しており、8月の休会入りまでに法案を可決できる期間はおよそ20日間しか残されていない。この期限を逃した場合、9月の中間選挙に向けた選挙活動の本格化により、審議がさらに先送りされる可能性がある。さらに7月17日には、下院デジタル資産小委員会が新たなデジタル資産規制の枠組み案について審議を行う予定となっている。