ビットコインの将来について ― フィデリティの見解
フィデリティは、2026年までのビットコインの将来を分析し、国家、企業、そして新たな投資家の役割に注目している。
約5兆ドルの資産を運用するフィデリティ・デジタル・アセッツは、「2026年 暗号資産市場の展望(2026 Crypto Market Outlook)」と題したレポートを発表し、ビットコインの将来について考察した。同レポートによると、今後数年のうちに、ビットコインを金融準備資産の一部として活用することを検討する国が増える可能性があるという。
レポートでは、短期的な利益を狙う投資家に対して慎重な姿勢を求めている一方で、長期的な視点を持つ投資家にとっては、依然として魅力的な投資機会が存在する可能性があると指摘している。
フィデリティ・デジタル・アセッツのリサーチ部門副社長であるクリス・クーパー氏は、ゲーム理論の観点に言及した。彼によれば、一部の国がビットコインを外貨準備に組み入れた場合、他国も競争上の圧力を感じ、同様の動きを取る可能性があるという。需要と供給の観点から見れば、新たな需要が加わることで価格上昇につながる可能性があるが、重要なのは購入規模と、既存の投資家が保有を続けるのか、それとも売却に踏み切るのかという点だ。
また、レポートでは企業による暗号資産購入が増加していることにも触れており、これが需要を支え、価格上昇の一因となってきたと分析している。ただしクーパー氏は、この動きにはリスクも伴うと警告する。市場環境が悪化した場合、企業が保有資産の売却を余儀なくされ、その結果、ビットコインやその他の暗号資産の価格に強い下落圧力がかかる可能性があるという。
さらにクーパー氏は、ビットコインの「4年サイクル」に関する議論にも言及した。恐怖や欲望といった感情が依然として投資判断に影響を与えていることから、このサイクルは今後も一定の意味を持ち続ける可能性があると述べている。現在の価格下落は、弱気相場の始まりを示している可能性もあれば、力強い上昇トレンドの中での一時的な調整に過ぎない可能性もある。
最後にクーパー氏は、暗号資産市場が新たな段階に入りつつあると強調した。これまでとは異なる規模の資本を持つ新しい投資家が市場に参入しており、伝統的なファンドや金融機関からの関心も高まっている。こうした資本の本格的な影響は、2026年頃に明らかになる可能性がある。