米上院、暗号資産向け税制整備に向けた法案を準備
米上院の共和党議員らが暗号資産税制の法案を策定中。2026年秋にも公表される見通し。
米国上院の共和党議員らは、暗号資産(仮想通貨)の課税ルールを整備するための新たな法案の策定を進めている。モンタナ州選出のスティーブ・デインズ上院議員は、法案の基本方針はすでにまとまっており、2026年秋にも正式な法案が公表される可能性があると明らかにした。
上院財政委員会に所属するデインズ議員は、具体的な内容については言及しなかったものの、提案される制度は最近下院に提出された複数の暗号資産関連税制法案と概ね一致する見込みだと説明した。
また同議員は、年内にも法案を委員会審議に付したい考えを示している。こうした動きは、米議会がデジタル資産市場に対する規制整備を加速させている中で進められている。
これに先立ち、下院歳入委員会(Ways and Means Committee)は、暗号資産に関する6本の税制法案を提出した。これらの法案には、ステーキング報酬やマイニング(採掘)収益の課税ルール、さらにはデジタル資産を利用した取引の税務上の取り扱いなどが盛り込まれている。
暗号資産の課税問題は上院でも重要な議題となっている。2025年10月には、マイク・クラポ上院議員が委員長を務める上院財政委員会が、デジタル資産の課税に関する公聴会を開催し、将来的な制度整備に向けた議論の土台を築いた。
一方で、暗号資産市場に関連する他の法案の審議も進められている。2026年3月には、超党派による「PARITY法案(PARITY Act)」が下院に提出された。この法案は、ステーブルコインの課税制度やデジタル資産の法的定義の見直しを主な目的としている。
さらに、「デジタル資産市場明確化法(Digital Asset Market Clarity Act)」、通称「CLARITY法案」への支持も拡大している。同法案は、5月に上院銀行委員会で15対9の賛成多数により承認された後、上院の審議日程に正式に組み込まれた。
一部の議員はCLARITY法案の独立記念日(7月4日)までの成立を期待していたが、現時点ではその実現は難しいとの見方が強まっている。上院本会議での採決日程がまだ設定されていないことに加え、法案に盛り込まれたドナルド・トランプ大統領やその他の連邦政府高官に関する倫理規定が、追加的な障害となる可能性も指摘されている。