サムライ・ウォレットに懲役5年

サムライ・ウォレット共同創設者に禁錮5年の判決

サムライ・ウォレットに懲役5年

ニューヨークの裁判所は、サムライ・ウォレット(Samourai Wallet) の共同創設者である キオン・ロドリゲス(Keonne Rodriguez) に対し、無許可でビットコインのミキシングサービスを運営した罪で 懲役5年 の判決を言い渡した。捜査当局によると、このプラットフォームは 2億3,700万ドル以上 の資金洗浄に利用されていたという。これは、アメリカで進行中の匿名化ツールへの取り締まりの中でも、最も厳しい判決のひとつとされている。

デニス・コート判事(Denise Cote) は、懲役刑に加えて 25万ドルの罰金 と 出所後3年間の保護観察 を命じた。判事は「金融システムの健全性を守るために厳罰が必要だ」と述べている。

検察によれば、ロドリゲス被告と共同経営者の ウィリアム・ロナーガン・ヒル(William Lonergan Hill) は、サムライ・ウォレットを資金の出所を隠すための「ビットコイン・ミキサー」として開発・宣伝していたという。米司法省によると、このアプリを通じて 2億3,700万ドル超 の不正資金が取引されており、その中にはダークネット市場やハッキングによる資金も含まれていた。裁判資料には、ロドリゲスがミキサーを「ビットコインのためのマネーロンダリング」と表現したメッセージも記録されている。

ロドリゲス被告は 2024年4月にテキサス州で逮捕 され、ヒル被告は ポルトガルで拘束 された。2025年6月、両者は 無許可の金融業務運営 を認め、最長20年のマネーロンダリング罪 を回避した。さらに、2億3,780万ドル の不正利益を返還することで合意している。検察はヒル被告にも同様に 懲役5年 を求刑しており、判決は 11月19日 に予定されている。

弁護側は、サムライ・ウォレットは犯罪目的ではなく「利用者のプライバシー保護」を目的としたプロジェクトだったと主張。弁護士らは、このような厳罰が開発者たちに萎縮効果を与え、ユーザーの安全を守るツールの開発を妨げる可能性があると警告した。

今回のロドリゲス被告の事件は、2025年8月 に有罪判決を受けた トルネード・キャッシュ(Tornado Cash) の開発者、ローマン・ストーム(Roman Storm) の裁判を思い起こさせる。アメリカ当局は、暗号資産の世界において「プライバシーはもはやユーザーの権利ではなく、捜査の対象になりつつある」という姿勢を一層明確にしている。

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