ウォール街、より厳しい2026年に備える

数年間にわたる力強い上昇の後、ウォール街は2026年により厳しい局面に入る可能性がある。ただし、企業収益の見通しは依然として堅調だ。

ウォール街、より厳しい2026年に備える

非常に好調な相場が3年続いた後、ウォール街は新たな段階に入りつつある。専門家の間では、2026年はこれまでの数年とは異なる展開になる可能性が高いとの見方が強まっている。主要株価指数は引き続き好成績で年を終えたものの、多くの企業で株価評価が高水準にあり、経済の先行きも必ずしも明確ではないことから、投資家の姿勢は慎重さを増している。

2025年には、S&P500指数が16%上昇し、年間で39回の史上最高値を更新した。ダウ平均株価は13%上昇、ナスダック指数は20%という大幅な伸びを記録した。この上昇を支えたのは、堅調な経済、利下げ、そして人工知能(AI)への強い期待だった。しかし、一部のストラテジストは、今後も同じ成長ペースを維持するのは難しいと指摘している。

大手銀行は依然として強気の予測を示している。バンク・オブ・アメリカはS&P500が年末に7,100ポイントに達すると見ており、JPモルガン・チェースは7,500ポイント、ゴールドマン・サックスは7,600ポイントを想定している。ただし、こうした見通しが広く一致していること自体が、一部の投資家に不安を与えている。というのも、同指数は2023年初頭からすでに約80%上昇しているからだ。

仮に2026年も市場が上昇すれば、2007年以来となる最長の上昇局面となり、歴史的にも非常に珍しいケースとなる。そのため投資家は、雇用統計や大手銀行の決算といった最新データに注目し、経済全体の実態を慎重に見極めようとしている。

今回の強気相場は株式市場にとどまらなかった。金と銀は1979年以来の好成績を記録し、債券も2020年以来の好調な年となった。個人投資家も再び積極的に投機に参加した。一方で、警戒すべき兆候も現れている。ビットコインは10月の高値から30%以上下落し、年末には8万8,000ドルを下回った。また、多くの人気投機銘柄は、これまでの上昇分を急速に失った。

人工知能分野における今後の成長余地についても、懸念が高まっている。AIは依然として重要な技術であるものの、高額な投資が短期間で実際の利益につながるのか疑問視する声も出ている。評価水準は依然として高く、S&P500構成企業は平均して予想利益の22倍で取引されており、過去10年の平均を上回っている。

2026年を見据えると、投資家はより広範なリスクにも目を向けている。緩和的な金融政策やマネー供給の拡大は永続的に続けられるものではなく、長期的には市場への支援が弱まる可能性がある。さらに、地政学的リスク、国際的な緊張、通商政策の変化といった要因も、市場心理やボラティリティに影響を与えかねない。

地政学的要因は、依然として大きな不確実性の源となっている。国際関係の緊張、貿易政策の変更、予測困難な政治的決定は、市場のムードを左右し、変動性を高める可能性がある。

こうした背景から、2026年は、極めて力強い上昇相場が続いた後の「成熟度」が試される年になるかもしれない。投資家の熱狂よりも、企業のファンダメンタルズがこれまで以上に重要な役割を果たす局面となりそうだ。

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