トランプ・ジュニア氏、投資ゼロで取得した株式が巨額の資産に

トランプ・ジュニア氏が無償で取得したKalshi株は、企業価値の急上昇により大幅に値上がりした。

トランプ・ジュニア氏、投資ゼロで取得した株式が巨額の資産に

Financial Timesによると、ドナルド・トランプ・ジュニア氏が保有する予測市場プラットフォーム「Kalshi」の株式価値が、同社の急成長に伴い大幅に上昇しているという。2025年初頭、同氏は戦略顧問としてKalshiに加わり、報酬の一部として約30万ドル相当の株式を受け取った。これらの株式は会社から付与されたものであり、自身で資金を投じたわけではない。

株式が付与された当時、Kalshiの企業価値は20億ドル未満だった。その後、最新の資金調達ラウンドで企業価値は220億ドルに達した。さらに、Financial Timesは、Kalshiが最大400億ドルの企業価値を視野に入れた次回の資金調達についても協議を進めていると報じている。

Kalshiは、選挙や政治、スポーツ、経済など、さまざまな出来事の結果を予測する契約を取引できるプラットフォームを運営している。2024年の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利した後、Kalshiと競合のPolymarketは急速に事業を拡大した。現在では両プラットフォームとも、毎月数十億ドル規模の取引を処理している。

Financial Timesの関係者によると、トランプ・ジュニア氏の持ち株比率は、その後の複数回の資金調達に伴う新株発行によって希薄化した。しかし、Kalshiの企業価値が大幅に上昇したことで、保有株式全体の価値は大きく増加したという。

同じ時期に、トランプ一族は現政権の政策によって恩恵を受ける可能性がある複数の企業とのビジネス関係も拡大していた。

また、トランプ・ジュニア氏は弟のエリック・トランプ氏とともに、ドローンメーカーや暗号資産関連企業へ投資する10億ドル規模の投資ファンドにも参加している。このほか、オンライン銃器販売会社「GrabAGun」の少数株主でもあり、昨年9月からは総合格闘技(MMA)関連団体の戦略顧問も務めている。

Kalshiは今回の報道についてコメントを控え、トランプ・ジュニア氏の広報担当者も記者からの問い合わせに応じなかった。

Financial Timesは、トランプ政権が予測市場に対して従来よりも柔軟な姿勢を取っていると報じている。米国の規制当局は、KalshiやPolymarketに対する複数の法的手続きを終了または取り下げた。2025年5月には、米商品先物取引委員会(CFTC)がKalshiとの係争における控訴を取り下げ、その2か月後にはCFTCと司法省がPolymarketに対する調査も終了した。一方で、Kalshiが5月下旬から暗号資産のパーペチュアル先物契約を提供し始めたことを受け、CMEグループは規制当局を提訴している。

この件に詳しく、トランプ・ジュニア氏とも関係のある人物は、Financial Timesに対し、株式の付与やその後のKalshiの企業価値の上昇は、あくまで会社の成長によるものであり、父であるドナルド・トランプ大統領の政権による政策や意思決定とは無関係だったと説明した。また、これらの出来事が同時期に起きたのは単なる偶然に過ぎないと述べている。

Share